個性豊かな施設を拡充
一大リゾートを形成

-インタビュアー

ナガシマリゾートの事業内容、経営理念を教えてください。

水野

ナガシマリゾートは、雄大な大自然を再現しつつ癒やしを追求した「長島温泉湯あみの島」、広大な敷地に50以上のアトラクションがそろう遊園地「ナガシマスパーランド」、鮮やかな花々と多彩な施設が調和し全国屈指のイルミネーションで人気となっている「なばなの里」、ニーズに合わせて選んでいただけるホテル群、国内最大級のアウトレットモールやアンパンマンミュージアムなど、個性豊かな施設を擁する総合リゾート施設の形成、運営を行っています。
1964年の開業以降、お越しいただく皆様に大衆的で健全な施設で、心の安らぎ・くつろぎと明日への活力を取り戻していただくことを社会的使命としています。「安全」「清潔」「サービス」を基本理念として、気持ちよくお過ごしいただけるよう環境の整備と、いつも笑顔でお迎えすることを心掛けています。現在も各施設の拡充、強化を図っており、小さなお子様からご年配の方まで幅広い年齢層にお楽しみいただけるよう努めております。

-インタビュアー

2014年に創業50周年を迎えられたとお聞きしました。

水野

50年もの間、皆様に思い出の時間、場所としてご愛顧いただき、今日までお越しいただいております。また、好アクセスにも恵まれ、名古屋都心からはもちろん、近年は交通網の充実で各方面から快適に短時間でお越しいただけるようになってきております。また、施設内容の充実という点では、本年度は「長島温泉湯あみの島」黒部峡谷の湯に「炭酸風呂」を、「ナガシマスパーランド」に日本初登場のフライングコースター「アクロバット」を導入する予定です。

長島観光開発株式会社
代表取締役社長
水野正信氏

1950年生まれ。法政大学経営学部卒業。73年長島観光開発株式会社入社。同年に総務部配属。99年に総務部長に就任。事業拡充、新施設導入などハード面のさらなる強化をはかる重責を担う。2006年常務取締役、12年専務取締役、14年5月より現職。

  • 今夏登場のフライングコースター「アクロバット」

    今夏登場のフライングコースター「アクロバット」

エネルギー効率と
メンテナンス性を重視
故障が少なく効率的な機器を選定

-インタビュアー

大型施設を運営しているのでエネルギーへの関心も高いと思います。省エネに関することで取り組まれていることはありますか。

水野

まず省エネを進める上で大事なことは、お客さまへの快適性、安全性、利便性の提供を最優先すると同時に、環境への配慮を最大限努めていくことを考えています。
照明のLED化を会社の省エネの柱とし、削減率・明るさ・色合い等を検討しながら大規模なリニューアルのタイミングに合わせ計画的に進めています。新しく導入された遊戯具の照明や、ホテル内部の明かりにも取り入れています。
また、エネルギーの使用は季節的・時間的に大きく変動するため、都市ガス、電力、A重油などの組み合わせや分担を考慮し、最も経済的に運用できるよう取り組んでいます。

-インタビュアー

エネルギー設備の選定で工夫された点はありますか。

水野

最も重視するのが、エネルギー効率とメンテナンス性です。少ない人数で、広いエリアに分散する多くの設備を保守しますので、使い勝手がよく故障は少なく、効率の良い機器を導入したいと考えております。それに加えて、都市ガスのような環境負荷の少ないクリーンなエネルギーであることも必須です。

  • なばなの里に設置されているGHP

    なばなの里に設置されているGHP

ガスシステムを導入
省エネ性と環境性を向上

-インタビュアー

ガスシステムを導入された理由をお聞かせください。

水野

ガスコージェネレーションシステム(CGS)は、発電時の廃熱を用いて電力と熱を併給することで、エネルギーの総合効率を高め大きな省エネを図るとともに、地球温暖化の防止にも寄与することができます。ほかにもA重油の燃料に比べ、排ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)を低減することにもなり、環境性の向上を図れます。
最も大きな電力を必要とする時間帯にはCGSを運転することで、電力デマンドを抑えることができ、電気の基本料金の削減効果が得られます。電源の安定化という点で、「なばなの里」のベゴニアガーデンでは、冬季セ氏25度、夏季28度の室内温度を維持する必要があり、熱源システムは常に運転状態であることが不可欠です。そのため、万が一停電してもCGSの発電により、熱源の電源を確保できるようにしています。
ガスヒーポン(GHP)は消費電力が少ないため、真夏の電力ピークカットに有効で、「なばなの里」に72台、レストラン・ショップに7台導入しています。

-インタビュアー

適切な室温管理があって初めて、きれいなベゴニアガーデンを保つことができるのですね。実際にガスシステムを導入されて、効果はいかがでしょうか。

水野

CGSによる廃熱を、「湯あみの島」では給湯・空調等の熱源に、「なばなの里」では温室の熱源に有効利用することで、省エネ効果・CO2削減効果と電気料金の削減効果を得られました。また、CGSの発電する電力と商用電力を連系することにより、停電時の重要負荷への電力確保が可能となり、電力供給の信頼性が向上しました。
また、熱源に使用する蒸気ボイラーおよびガス吸収冷温水機(ナチュラルチラー)等の使用燃料を、計画的にA重油から環境負荷の低い都市ガスに転換を進めた結果、年間で約1400トンCO2の排出量を削減することができました。

-インタビュアー

お客様に満足いただく施設づくりのために、エネルギー設備にもきめ細かな工夫がされているのですね。最後に、ナガシマリゾートの将来像をお聞かせください。

水野

温泉の湧出以降、自然からの恩恵に感謝し、自然を大切にしてきました。経済・社会情勢の変化、少子高齢化、レジャー・余暇への考え方は時代とともに変わりますが、お越しいただく皆様に楽しさや癒やしを提供しつづけていくことに変わりはありません。地域全体でリゾート感を味わえ、わくわくするような高揚感を感じる場所にしたい。そんな理想を追求していきたいと思います。

都市ガスボイラー

  • 花水木に設置されているボイラー

    花水木に設置されているボイラー

  • 湯あみの島に設置されているガスコージェネレーションシステム

    湯あみの島に設置されているガスコージェネレーションシステム

  • ベゴニアガーデン

    ベゴニアガーデン

  • 湯あみの島 夢殿の湯(内風呂)

    湯あみの島 夢殿の湯(内風呂)

長島観光開発株式会社

〒511-1133 三重県桑名市長島町浦安333
電話 (0594)45-1111(代表) URL http://www.nagashima-onsen.co.jp/

設置施設

  • 長島温泉湯あみの島
  • ナガシマスパーランド
  • なばなの里
  • ホテル花水木
  • ガーデンホテル オリーブ
  • ホテル ナガシマ

[取材日]2015年1月23日

日本経済新聞 名古屋支社版 平成27年3月5日朝刊掲載 「Ecology Case Study」広告特集より転載

ボイラ・給湯器について

今回登場したボイラ・給湯器についてはこちらをご覧ください。

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