当社最大の強みはバーナ開発、燃料転換、メンテナンスの経験により培ってきた「燃焼技術」であり、当社には、様々なバーナに関する豊富な知見があります。以下に工業炉向けの都市ガスバーナの特長と省エネ型バーナについてご紹介します。
種類が豊富で火炎形状の自由度が高く、多様な用途に使用できます。ガスと空気あるいは酸素との混合状態が自由に制御できるため、家庭用・業務用のガスコンロをはじめとした小容量のバーナから、工業用で利用される大容量のバーナまで非常に多くの種類があります。
安定な燃焼が得やすく、点火、消火の自動化が容易であり、目的に応じて、均一加熱、輻射加熱、対流加熱、高負荷燃焼、雰囲気利用などの対応が可能です。また、都市ガスは比重が空気より小さいため、ピットなどへ滞留する危険性が低く、また、着火温度が高いため、安全性という点からも扱い易いといえます。
燃料中には、S分は全く存在しないため、石油系燃料のように脱硫の必要はなく、天然ガスは酸素との反応が速く、完全燃焼するため、不完全燃焼による未燃分などの発生が少ないといえます。また、燃料中に油分を含まないため、配管系統におけるバルブの閉塞は無く、汚れも少ないため、取り扱い環境は良好です。
わずかな過剰空気で完全燃焼するため、燃焼効率が高く、燃焼範囲の広さから無駄焚きの低減も可能です。電力が利用端における1次エネルギー効率が約40%でしかないのに比べて、蓄熱型燃焼(リジェネレイティブ)バーナを用いれば85%(※)以上というきわめて高い効率で利用可能です。
(※)排気損失ベースでの熱効率となります。また、お客さま使用条件等により異なります。
工業炉において、消費エネルギーを低減するためには、最大の熱損失である排気損失を減少させることがもっとも効果的で汎用的な手段です。以下に省エネ型バーナの代表となっているレキュペレイティブバーナとリジェネレイティブバーナをご紹介します。
工業炉において、最も適用範囲が広く、効果的な省エネルギーは排熱による空気の予熱です。空気の予熱には、工業炉に外付けする形で排熱回収用熱交換器を設置する方法がありますが、さらに効果が高いのは熱交換器(レキュペレーター)が一体化されたバーナを使用することです。多くの場合、バーナの周囲から燃焼ガスを排出し、空気と熱交換させて排熱回収を行っています。外付けする場合では、予熱空気をバーナに送る配管からの放熱損失により、回収された熱の一部が損失熱となってしまいますが、レキュペレイティブバーナではこうした損失はないため、比較的高い熱効率が得られます。
リジェネレイティブバーナは、レキュペレイティブバーナに比べて、高い排熱回収率が得られる長所があり、バーナと蓄熱部(リジェネレーター)と一体構成したバーナを2台1組として使用し、交互に切替燃焼を行うツインリジェネ型と一台のバーナで燃焼を行うセルフリジェネ型があります。ツイン型では、一方が燃焼しているときに他方から排気し、排気の顕熱が蓄熱体に蓄えられ、数十秒後に切り替えられたときは、この蓄熱体により予熱された燃焼用空気が燃焼に供されることになります。排熱回収率は非常に高く、85%(※)以上のバーナ効率を得られます。
(※)排気損失ベースでの熱効率となります。また、お客さま使用条件等により異なります。
各用途別に自社ブランドバーナ、協力メーカーさまのバーナなどの写真、バーナ型式などについてご紹介します。
熱処理炉向けバーナ
省エネ、省CO2対策に有効な排熱回収バーナや蓄熱型燃焼バーナを用途別に紹介しています。
溶解炉向けバーナ
省エネ、省CO2対策に有効な排熱回収バーナや蓄熱型燃焼バーナを用途別に紹介しています。
低温炉向けバーナ
乾燥用途向けに開発したバーナの紹介をしています。